【2026年】バイオ後続品調剤体制加算が新設|施設基準や通常の後発品調剤とのルールの違いなど

2026年の調剤報酬改定で、バイオ後続品調剤体制加算が新設されました。対象の製品を調剤した時が対象となりますが、施設基準もあるため事前に確認が必要です。また、通常の後発品調剤とルールが異なる点もあるため注意しましょう。

目次

バイオ後続品調剤体制加算とは

2026年の調剤点数表では、調剤基本料の注7として、以下のように記載されています。

別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局(注2に規定する別に厚生労働大臣が定める保険薬局を除く。)において、保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則(昭和32年厚生省令第16号。以下「薬担規則」という。)第7条の2第2号に規定するバイオ後続品(インスリン製剤を除く。)を調剤した場合には、バイオ後続品調剤体制加算として、50点(特別調剤基本料Aを算定する保険薬局において調剤した場合には、100分の10に相当する点数)を所定点数に加算する。

調剤点数表 令和8年 厚生労働省告示第69号

施設基準に適合して地方厚生局長等に届け出た保険薬局で、対象となるバイオ後続品を調剤した場合、50点を算定できます。ただし、インスリン製剤は対象外です。また、特別調剤基本料Aを算定する保険薬局では、50点の100分の10に相当する点数、つまり5点になります。

名称は「体制加算」ですが、処方箋受付1回ごとに一律で算定する加算ではありません。施設基準を満たした薬局で、実際にバイオ後続品を調剤した場合に算定する加算です。

バイオ後続品調剤体制加算の留意事項

厚労省の通知では、バイオ後続品調剤体制加算について、以下のように説明されています。

バイオ後続品調剤体制加算は、バイオ後続品を適切に保管し、調剤することができる保険薬局の体制を評価するものであり、バイオ後続品(インスリン製剤を除く。)を調剤した場合に算定することができる。

診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について 調剤点数表 令和8年3月5日 保医発0305第6号

また、対象となるバイオ後続品については、同通知の通則で以下のように示されています。

調剤基本料の「注7」のバイオ後続品調剤体制加算については、「「診療報酬における加算等の算定対象等となるバイオ後続品」について」(令和8年3月5日保医発 0305 第 13 号)を参照すること。

診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について 調剤点数表 令和8年3月5日 保医発0305第6号

厚生労働省の以下のページに対象品目が掲載されています。

関連ページ:薬価基準収載品目リスト及び後発医薬品に関する情報について(令和8年5月20日適用)

一般名処方・銘柄名処方の場合の注意点

バイオ後続品調剤体制加算では、処方箋の記載内容によって対応が変わります。

通知では、一般名処方について以下のように記載されています。

先行バイオ医薬品とバイオ後続品の効能又は効果が異なるバイオ医薬品の一般的名称が記載された処方箋を受け付けた保険薬局の保険薬剤師は、後発医薬品の調剤と同様に、適切な対応を行うこと。

診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について 調剤点数表 令和8年3月5日 保医発0305第6号

一方で、先行バイオ医薬品が銘柄名で処方されている場合には注意が必要です。

先行バイオ医薬品について処方箋に銘柄名の記載がなされた場合は、保険薬局において処方医に事前に確認することなくバイオ後続品に変更して調剤すること(変更調剤)はできないことに留意すること。

診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について 調剤点数表 令和8年3月5日 保医発0305第6号

つまり、先行バイオ医薬品が銘柄名で処方されている場合、薬局判断だけでバイオ後続品へ変更することはできません。一般的な後発医薬品の変更調剤と同じ感覚で扱うと誤りになる可能性があります。

特別調剤基本料A・Bの場合

特別調剤基本料Aを算定している保険薬局では、バイオ後続品調剤体制加算は通常の50点ではなく、100分の10に相当する点数になります。

通知では以下のように記載されています。

特別調剤基本料Aを算定している保険薬局においては、バイオ後続品調剤体制加算の所定点数を 100 分の 10 にし、小数点以下第一位を四捨五入した点数を算定する。

診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について 調剤点数表 令和8年3月5日 保医発0305第6号

また、特別調剤基本料Bを算定している保険薬局では算定できません。

バイオ後続品調剤体制加算は、特別調剤基本料Bを算定している保険薬局は算定できない。

診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について 調剤点数表 令和8年3月5日 保医発0305第6号

整理すると、以下のようになります。

薬局区分算定
通常の調剤基本料を算定する薬局50点
特別調剤基本料Aを算定する薬局5点
特別調剤基本料Bを算定する薬局算定不可

バイオ後続品調剤体制加算の施設基準

施設基準通知では、バイオ後続品調剤体制加算の施設基準として、主に以下の内容が示されています。

当該保険薬局において調剤したバイオ医薬品(バイオ後続品のあるものに限る。以下本項において同じ。)の規格単位数量及び当該バイオ後続品の規格単位数量を合算した数量に占める当該バイオ後続品の規格単位数量の割合が 80%以上となるバイオ医薬品の成分の数が、当該保険薬局において調剤実績のあるバイオ医薬品の成分数の 60%以上であることが望ましい。

特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて 令和8年3月5日 保医発0305第8号

また、掲示に関する基準として以下も示されています。

バイオ後続品の調剤を積極的に行っている旨を当該保険薬局の内側及び外側の見えやすい場所に掲示すること。

特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて 令和8年3月5日 保医発0305第8号

ここで注意したいのは、80%・60%の部分は「であることが望ましい」という表現になっている点です。これは絶対に満たさなくても加算が取れる可能性があります。(ただしどこまで許容されるかはわからないため基本的には満たすのが安全か。)

掲示については「掲示すること」とされているため、施設基準上の実務対応としては、薬局内外への掲示が必須となりそうです。

届出に関する事項

施設基準通知では、届出様式について以下のように記載されています。

バイオ後続品調剤体制加算の施設基準に係る届出は、別添2の様式 87 の3の7を用いること。

特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて 令和8年3月5日 保医発0305第8号

実務上のポイント

バイオ後続品調剤体制加算は、2026年改定で新設された、バイオ後続品の調剤体制を評価する加算です。ただし、後発医薬品調剤体制加算のように、薬局の体制だけで処方箋受付ごとに広く算定するものではありません。

実務上のポイントは以下です。

ポイント内容
点数50点
対象バイオ後続品を調剤した場合
除外インスリン製剤は対象外
届出施設基準の届出が必要
特別調剤基本料A100分の10相当
特別調剤基本料B算定不可
注意点先行バイオ医薬品の銘柄名処方は、処方医に事前確認なくバイオ後続品へ変更調剤できない

算定機会は対象薬剤を扱う薬局に限られますが、1回50点と点数は大きいため、バイオ医薬品を一定数扱う薬局では、しっかり取りたい加算です。

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